北川先生ゼミ(2020)

研究主題

 本ゼミナールでは、財務諸表分析に焦点を当てた研究を行います。企業が行う経済活動の成果は財務諸表にとりまとめられ、投資家による証券投資や、債権者による融資の審査、経営者と従業員の労使交渉など、様々な利害関係者の意思決定に利用されています。学生の皆さんが就職活動で企業の現状や将来性を評価する際にも、財務諸表は有益な情報を与えてくれることでしょう。しかし、財務諸表やそれを収録する有価証券報告書には、膨大な情報が含まれています。財務諸表の分析手法や、その手法の背景にある理論を理解していなければ、その情報を有効に活用することはできません。
 そこで本ゼミナールでは、財務諸表分析の方法や理論の習得を目標とし、(1)収益性、(2)生産性、(3)安全性、(4)不確実性、(5)成長性といった企業特性の評価手法やその妥当性について研究します。また、財務諸表分析に関する近年の研究動向を紹介しながら、(1)会計情報を利用した企業価値評価や倒産予測、(2)経営者による利益操作の検出といった応用論点についても議論します。

研究方法

 3年次前半
3年次の前半は、ゼミ生と相談して選んだ教科書(2019年度は桜井久勝『財務諸表分析(第7版)』中央経済社、2017年)を輪読し、財務会計と財務諸表分析の基礎知識を習得します。またこれと同時に、グループワークによる財務諸表分析の演習を行い、知識習得度の確認と深化をはかります。
 3年次後半
3年次の後半には、複数の文献をとりあげ、会計情報を用いた将来業績の予測、理論株価の推計、倒産確率の予測、経営者による利益操作の検出といった応用論点について議論します。そのうえで、有価証券報告書、決算短信、株価、債券格付けなどのデータを用いた演習を行います。演習に際しては、財務諸表や株価などの各種データの入手方法、Excelなどを利用したデータ分析の方法についても、必要に応じて指導します。
 4年次
各自が興味のあるテーマを選択し、3年次の学習内容を発展させた卒業論文の制作に取り組みます。1コマにつき2人から3人を割り当て、卒業論文の研究内容について定期的にプレゼンテーションをしてもらいます。そして、指導教員を含むゼミの参加者全員と意見交換を行い、論文の完成度を高めます。参考文献の検索方法や、アカデミック・ライティングのマナー等についても適宜指導します。

開講頻度

 隔週

その他

 会計はビジネスの共通言語といわれており、その知識は将来的に誰もが必要となる可能性のあるものです。公認会計士や税理士などの職業会計人を志望する学生はもちろんのこと、職業会計人を目指しているわけではない学生、簿記や財務会計に苦手意識のある学生にも、財務会計や財務諸表分析に興味を持ってもらえればと思います。