内田浩史 神戸大学大学院経営学研究科

経営学部授業「ソーシャルビジネスプランニング」
過去の受講者からのメッセージ


2024年度受講生の感想「この授業のプロジェクトを通じて学んだこと、および成⻑したと思うことを書きなさい
・夏のインターンシップで顧客のペインを起点にした新規事業立案を行った経験があるので、さらに丁寧に人間起点の発案ができるようになったと感じる。

・デザイン思考を活用したという経験を得たことで、新しいことにチャレンジしたいと思えた点が成長したと考える。今まではどうしていいかわからないという思いからアイディアベースの話し合いが多かったが、デザイン思考の手法を知る、経験することでまず考えてみる、やってみると思えるようになった。

・オフラインで調査する生の声の重要性を知った。受講前までは、オンラインで調査した結果を基に施策を考えるタイプのプロジェクトしか経験したことがなかったが、この授業を通じて、自ら足を動かし、インタビュイーの立場に立って初めて得られるニーズやインサイトの存在に気づいた。対面だから感じ取れるその人の感情こそが真に重要なことであると学んだ。

・授業を受ける中で、子供用の医療機器の例などを聞き、問題の解決策は必ずしも問題の原因を解消することだけではないと気が付くことができました。病院で過ごす子供が楽しむことのできる場所に転換することで、医療機器自体には変化を加えなくてもいいという発想には自分は至らないと思います。問題点以外に利用者の真のニーズを見極めることの重要性を理解することができました。

・ぽっと出のアイデアではなく、きちんとデザイン思考に沿ることで、地域住民の声や気持ちに「共感」することが出来て、寄り添うアイデアが出来たのではないかと思う。また、地域の人にインタビューすることを通じて、最初は声をかけるのが怖かったが、いざ声をかけてみると、皆さん予想以上に親切に答えてくださって、人の温かみを感じたと同時に、このインタビューがなかったら最終的なアイデアにはたどり着かなかったと思うので、これからの研究活動でも声をかけることを大切にしていこうと誓った。

・このプロジェクトを通じて学んだことは2点あります。
1点目はデザイン思考を学ぶことによってエンドユーザーの洞察力と自由な想像力が鍛えられことです。インタビューを通じてemphasyを深め、POVを決める際にエンドユーザーが求めていることをより具体で落とし込む力が付きました。チーム内での仮説だけでは抽象度の高いアイデアだったものが、インタビュー(共感のモード)とPOV、HMW(定義のモード)という2つの段階を踏むことで具体的なものになりました。HMWはよいところを伸ばす
 悪いところをなくす
 ひっくり返す、反対を考える
 前提・仮定を疑う
 形容詞を変える
 他のリソースを使う
 アナロジーを作る/ニーズやコンテキストから連想する
 現状を変えてみる
 分割して1つの要素に注⽬する
この8点をまんべんなく試すことで、よりよいものが作れました。
2点目は、自分は常識の範囲、実現可能範囲の中でアイデアを出すことが多かったのですが、今回のデザイン思考で、自分の想像力が高まったと実感しています。それは
□量を求める
正しい答えを求めない
あらゆる可能性を示すのが目的
 自他の次のアイデアが出るのを助ける
この4点を意識して取り組むことが要因でした。特に4番目の他者の意見に「Yes,and・・」でつなぐことで、主しおりアイデアを作り出すこともできました。

・今回のプロジェクトでは、はじめてデザイン思考を本格的に学んだが、着実に過程を踏んでアイディアを出すことの重要性を学んだ。これまでは何か発案する際、自分のひらめきにすべてを委ねていた傾向にあったけれど、デザイン思考を用いると安定した発案を続けることができそうだと感じた。

・フィールドワークを通じて、年齢層、性別、住所など様々な属性を考慮して聞き込みを行うことの難しさを学びました。次回以降、質問内容などさらに練ったうえで臨みたいと感じました。

・デザイン思考について、基礎的な知識はゼミの中で何度か学んでいたが、それを実際に行う経験が得られました。頭の中でイメージしていたデザイン思考というものを体験してみて、その面白さや難しさと、とりあえず実際にやってみることの重要性を学ぶことができました。

・ニーズへの本質的な課題へのアプローチ方法を学んだ。今回は特に、どんなニーズがあり、その背景となるペインがあるか、に着目したところ、すんなりとインサイトやタテマエを導き出すことができた。タテマエから、HMWを考えることで、本質的な課題が顕在化することを実感し、今後もデザイン思考のプロセスを活用していきたいと思った。

・デザイン思考において前のステップに戻ったり何度もモードを繰り返すことが大切だと学びました。アイデアを考えたりメンバーと話し合い進めていくうちに最も大切なユーザーの課題解決につながるかということを見失ってしまいがちだったからです。ユーザーの課題解決ができかつありきたりでない案を出すことはとても難しく感じました。次デザイン思考を実践する際はPOV、またユーザーのEMPATHYの何度も立ち返ってアイデアベースになってないか注意する必要があると感じました。

・デザイン思考の過程を経ると、様々な角度からアイデアを出すことができ、0から1を作りやすくなることを学びました。今までは0→1の作業が本当に苦手でしたが、エンパシーや定義のテンプレートに当てはめて考えてみると、アイデアが浮かんできやすかったです。このような手法を知り、利用することができたことが自身の成長であると考えます。また、街頭インタビューで話を深掘れたこと、うまく自分の知りたい内容に近づけるためにはどのように質問したら良いか考えることができたのも成長した点です。

・地域の方々にインタビューをして、共感力を持ちながら会話する力を身につけた。

・デザイン思考についての理解が深まった。今までは説明を聞き、頭の中で理解はしていても、実際の活用方法や活用する上での難しさについては理解できていなかった。しかし今回の体験により、デザイン思考の活用で本来想像もしていなかった課題を発見し解決できる点や、方向性が定まっていないからこそのまとめる難しさを学ぶ事ができた。特に「共感」のフェーズでは、趣味や普段の生活など相手のことを深く知れば知るほど、選択肢が増える一方でどの観点に注目すべきかという点に難しさを感じた。今後のゼミ活動で、空き家の活用方法を決める際にも、デザイン思考を活かして有効活用していきたい。

・このプロジェクトを通して、商店街の活性化について考え、そのために行うべきこと、思考を学ぶことができた。
もともと商店街や街の活性化に興味があったが、実際にどのような方法を取れば良いかはわからないでいた。
このプロジェクトを通して、商店街や街のつながりを増やすためにどのようにデザイン思考を用いれば良いのかを体験することができ、私の関心のあることにも活かせると感じた。

・学んだことは短期間でのヒアリングによって課題を特定する難しさである。私の班は、小学生、地域の人、妊婦の方にヒアリングを行ったが、なかなか限られた時間で多くの情報を得ることは難しいと感じた。それらの情報をもとに課題を特定する際、「もっとこのことについて聞いておけばよかった」と思う際が多々あった。一方で限られたなかで現状だけでなく、感情面も聞くことができたことが成長だと思われる。今までのヒアリングでは事実を主に聞いて終わってしまっていたが、感情面や"もっとこういうつながりが欲しい”というニーズについて聞くことができた。

・初めて会う方々にインタビューを行う、そしてその後の段階のために有効なインタビューを行うことがいかに難しいかを学びました。後々の段階で、もっとこんなことをインタビューしておけばよかったという点が多く、その段階に戻れないことがものすごく悔しかったです。そしていかに自分たちが引き出したインタビューの中から、流れに違和感を感じないようなアイデアを考え出すかが非常に難しかったですが、すごく面白いとも感じました。初対面の方に積極的にインタビューを行うことができた点や、流れとして違和感のないアイデアを作るプロセスを学ぶことができた点が今後の成長によりつながっていくのではないかと感じました。

・チームで協力することを学びました。個人的な理由で思い詰めていたが、頼りになる班員のおかげで肩の力を抜いて取り組めました。自分1人で考える必要はないと気づけました。

・インタビューとそこからの仮説を繰り返すことの重要性を学びました。おそらく、あの授業を受けたほとんどの人が自分たちの案を作る過程や作った後にもう一度インタビューをしたいと思ったはずです。自分の頭の中で考えたことと実態があっているかの確認をしたかったり、そもそもの疑問が湧いてきたりすることがありました。そして、そのためにはスピーディにその試行を繰り返すこと。この世の事柄について100%の情報が出揃うことはないということを認識して、今ある情報である程度意見を固めてフィードバックを機能させることが大事だと思いました。

・実際に行ってみないとわからない地域の特性は、実際に存在する。もっと言えば、そこに住む人から聞かないとわからないことも存在する。

2023年度受講生からのメッセージ
来年度受講生に向け、この授業の紹介とオススメの文章を書いてください(成績評価には使いません)

・デザイン思考を使った実践的な課題改善の経験を積めることが出来る。
・将来起業や独立に興味がある人や、自分から主体的に授業を受けたい人は是非一度受けてみてほしいです。
・「フレームワークを用いて自分たちの思考を形することの楽しさ」「その形になったものを体を動かして試しに行くことの面白さ」を感じられる授業です。
・ヒトの心に寄り添いたいあなたへ。
・グループワークを通じて、実践的にデザイン思考を学ぶことができます。普段の大学の授業で学んだ知識も活用しながら、課題解決について、半年かけて考えます。半年間で、たくさん考え、たくさん悩み、たくさん学ぶことのできる有意義な授業です!
・この授業では、デザイン思考を用いて、フィールドワーク・グループワークをしながら自分達でビジネスプランを考えます。大学で受けることのできる数少ない実践的な授業の一つであり、ここで得られる経験は、起業を考えている人にはもちろんのこと、民間企業への就職を考えている人にも必ず生きてきます。
・実際の社会を見て、デザイン思考という枠組みでチームメンバーと深く考え、自由な発想でビジネスを作ることができます。ぜひ「本気」で取り組んでください!
・他学部生でも履修可能なグループワーク形式で行うビジネスプランを創る授業です。社会問題について深く知りたい人、自分でビジネスプランを考えてみたい人、色んな人の話を聞いて視野を広げたい人、経営学をかじってみたい人、他学年他学部の友人をつくりたい人などにオススメです!知識や経験が豊富な先生とゲストの貴重なお話を聞き、そして自分のビジネスプランを見てもらうこともできます。こんな貴重な経験はなかなかできません!ぜひ履修してみてください。
・この授業は、デザイン思考を活用して、チームで社会課題を解決する方法を試行錯誤する授業です。ソーシャルビジネスやNPOに関する知識に限らず、デザイン思考で解決策を出す方法、チームワーク力なども学ぶことができます。社会課題解決に関心のある方や、チームで考えるのが好きな方には、受講をおすすめします。
・体験的な学びが多くできることは、他の授業にはない楽しさだと思います。
・他の講義では学べない、物事を本質的に考えることの大切さを学べる授業
・ソーシャルビジネスプランニングとは、「デザイン思考」が何であるかを知る授業ではなく、デザイン思考を経験して自己を成長させることのできる授業です。その成長度は自身がどのくらいこの授業に打ち込んだかによりますが、自分でも驚くほど楽しい授業でした。簡単なことばかりではありませんが、是非受講してみてほしいです!
・大学時代での貴重なチームでのワークがある講義です。デザイン思考を用いながらチームで何かを成し遂げるという経験は、就活やこれからの社会人生活でも活きると思います。そのため大変おすすめな授業です。ぜひ受講してみてください!
・「大きな何かを成し遂げたい」、「様々な人と関わりたい」、「社会の問題を解決したい」、これらの思いを持った人におすすめです!
・他にはない小人数型の授業で社会課題解決のプランを立てる授業です。少人数なので先生方がとても真摯に向き合ってくださいます。特に経営学部の学生は授業で学んだことを最大限に生かして有益なアドバイスを頂ける良い機会だと思います。実際に自分が社会に出る前にビジネスプランを考える経験の場として授業をとりましたが、たくさんの学びを得られたと感じています。
・グループワークで社会課題の解決策を考えます。デザイン思考という馴染みのない考え方のなかでも、一つ一つの過程を順番に行うので心配しなくても楽しく終えることができます!
・社会に存在している課題を自分たちで見つけ、その解決に向けたアイデアに頭を捻ります。デザイン思考という手法を用いて、ターゲットに寄り添った解決案を目指します。(デザイン思考については詳しくは授業で!)フィールドワークが多く、ここまで実践的な講義は他にはありません!うまくいけば社会実装までできるかも!?
・経営学部は学生の人数が多いということもあり、机に向かって話を聞くだけの授業が多すぎるという人いませんか?そんな授業ではなかなか内容も頭に入ってこないですし、また時計を見ても時間が全く進みません。この授業はその授業のまったく逆です。グループワークがメインの授業ですので、頭に入ってきやすいですし、時間がいくらあっても足りないという感覚にさえ襲われます。時計を何度もチラ見して、授業が終わるのはまだかまだかと気にしている皆さん、ぜひこの授業を受講してみてください!
・しんどい時ほど考える授業
・デザイン思考についてチームワークを発揮しながら課題解決に向けて取り組む。
・社会課題解決を皆で話し合いながら試行錯誤しながら目指していく授業です!かなり頭は使いますが、初対面の人と面白いことをやりたい人におすすめです!
・この授業では自分で問題を特定して、解決への道筋を立てる方法を学ぶことができます!
・実践式で非常に学びが多く、今後役に立つ授業だと思います。

連絡先:内田 浩史 〒657-8501 神戸市灘区六甲台2-1 神戸大学大学院経営学研究科