伊藤寛之
株式会社ユヒーロ(当社)のビジネスモデルである、「サイトサービスマネジメント」の事業環境および事業体制について分析を行った。私は弊社の代表取締役であるが、会社が小さいため、社長業以外にも現場での営業やディレクションとしての役割を担っている。会社のさらなる発展のために事業戦略を立案するための時間を作らなければいけないと思い、実践塾に参加した。弊社の最重要課題は、競争力のあるビジネスモデルの構築であるが、ウェブサイトの制作という業態に若干の付加価値を提供することと、マーケットでのポジショニングによって緩やかな成長をしてきてはいるが、成長が持続可能なビジネスモデルを構築できていない。そこで、今回のプレゼンテーションでは、弊社が置かれている事業環境および事業体制を見直すことを目的に、第1回講義で学習した「7つの段階のロードテスト」を利用して分析を行った。
岡田穣治・農山佳那
現在、産業用レーザ及び光学応用機器の受託開発が弊社の事業の中心である。今般、既存製品の問題点を克服した産業用レーザ発振器を自社製品として新たに開発した。自社製品の製造・販売を新事業として開始するにあたり、第2回講義で利用したクリスタルボールを用いて利益計画を立案するとともに、5ヵ年の資金繰り表を作成して所要資金の算出を行なった。外部資金の調達が必須となり、第3回講義で学んだバリュエーションを基に資本政策を作成したところ、利益計画の根本になる事業計画自体の見直しが必要となった。VCから資金を調達してIPOを目指すには、代理店を利用する等、成長速度を増す必要があるとの結論に達し、事業戦略の見直しを行った。
千種英樹・石田聖司
弊社は、主にエンジン式のモノレールの販売及びレンタルを行っているが、外部環境の影響もあって、主力製品・サービスの売上は、将来的にダウンすることが予想される。そこで、新規事業として、バッテリー式モノレールの開発を行い、新たな事業の柱にしたいと考えている。そこで、第1回講義で学んだビジネスモデルのフレームワーク及びアトリビュートマトリックスの手法を用いて、ビジネスプランの分析を行い、今後の方向性を検討した。
藤田昌三・北村禎宏
2009年1月8日に創業した電子遺言バンクのビジネスモデルについて発表した。このビジネスは、「インターネットを利用して、誰でも無料で簡単に遺言を保管できるシステムを開発し、社会に普及させる」ことを目的としている。弊社のビジネスの特長は、遺言の伝達方法に生命保険を絡ませ、保険金の受取人を遺言の受取人に指定して、保険契約者がユーザーとなってこのシステムを利用する点にある。また、ユーザーの開拓は、保険代理店を経由して実施する。今回のプレゼンテーションでは、アトリビュートマトリックスに基づく分析に加えて、同事業によるNPVとIRRを分析した。
牧野成将・松本秀明
現在事業化を検討しているインキュベーション事業の事業性評価を今回の討論のテーマとして設定した。私自身、3月までベンチャーキャピタルで投資事業に携わっていた。その中でインキュベーションの存在の重要性を感じ、現在事業化を検討している。事業化のポイントは、単に企業の成長を支えるインキュベーション機能だけではなく、会社の設立からその後の支援までの「連続性」に重点を置いた点にある。そのため、インキュベーション事業以外にも、起業に結びつくまでの「ビジネスデザイン事業」、シードマネーを提供する「マイクロインベストメント事業」、さらに起業後においても様々な企業や人から支援を受けられる「マッチング事業」を想定している。これらの事業化を検討するために、第1回講義で学んだサールマンモデル(「People」「Context」「Opportunity」「Deal」の4つのリンク)に基づいて分析を行った。
牧野成将・農山佳那
現在事業化を検討しているインキュベーション事業の事業性評価を今回の討論のテーマとした。前回の発表では、「People」「Context」「Opportunity」の3点については議論したため、今回は「Deal」に重点を置いた分析を行った。とりわけ、①マイクロインベストメントにおける入居企業と弊社との契約、②弊社の資金調達における出資者との契約の2点を中心に分析を行った。講義における議論の結果、弊社から投資を受けたい側(インキュベーションへの入居企業)、弊社に投資をしたい側(出資者)を対象にアトリビュート分析を実施し、同事業のメリットをより明確にする必要があることが課題として明らかになった。
丸尾健太郎
弊社がコンサルタントとして収益改善に取り組んでいる中堅の食品スーパーの改装投資の有効性について、講義で学んだNPV分析の手法を用いて検討した。現在、アジルパートナーズとしては、基本的には、改装投資を伴わないコスト削減による収益改善を主とした支援サービスを同スーパーに対して提供している。しかしながら、現在でも、システム、工場、物流センターといった投資を伴うプロジェクトを担うケースもあり、実践塾で学んだ分析手法を用いて、改装投資の有効性について検証を行った。
三浦織江・松野寛子
オリジナル化粧品事業を2007年10月に起業し、インターネット直販と卸売(デパートやホテルなど)を行っている。創業から数年しか経過しておらず、事業基盤がまだ十分に整っていないが、黒豚コラーゲン化粧品事業をベース(既存事業)に、地域産品コスメ(地域の農家や団体と化粧品開発をプロデュースする)の新事業を計画中である。プレゼンテーションでは、ビジネスロードテストやアトリビュート分析の手法を活用し、自社の事業モデルについて検討した。①出店予定のリアルショップへの投資規模、②地域産品コスメ事業の展開の2点を中心に、価格設定の問題も含めて議論を行った。
道田茂貴
家事を代行する満足度の高いサービスを提供することを目的に、2008年8月に株式会社カジタクを創業し、会社設立と同時に経営戦略部に出向している。カジタク設立から8ヶ月が経過し、設立時から事業環境も変化しているため、改めてビジネスモデルの再構築を行い、新しい集客戦略を立案することが課題となっている。そこで、第1回目の講義で学習した「HBSのフレームワーク」の手法を活用して、弊社のビジネスモデルの再整理と、4つの項目間のフィットを確認した。また、それを元にして集客戦略の立案と有効性の分析を実施した。
三宅秀昭
現在、弊社の業務として福祉関連のベンチャー企業の支援に係わっている。同社の収益性向上のためのビジネスプランの練り直しにあたって、類似サービスを提供する上場会社であり、収益力と成長性をアナリストから高く評価されている「やまねメディカル」をベンチマークとして分析した。「やまねメディカル」のビジネスを分析するにあたっては、実践塾の第1回講義で学んだ「ビジネスモデルのフレームワーク」の手法を活用した。
山口直哉
約10年前、インターネットの第1次ブームの只中に、楽天に続く新たなECモールを立ち上げようとした在阪のベンチャー企業をハンズオン支援した。結果として、同社は創業3期で会社清算という残念な結果に終わった。この事業化が失敗した要因について、サールマンのフレームワークを用いて、同時期に創業し大成功を収めた楽天(市場)との比較を行いつつ考察した。
吉田光宏
私が籍を置いているアジルパートナーズの事業会社の1つである、株式会社APソリューションズで提供している「5円コピーサービス」を討論のテーマとして設定した。私は親会社(アジルパートナーズ)より出向し、本事業におけるインフラの体制作り及び営業活動を主に行っている。APソリューションズでは、今後の事業展開において、既存の収益モデルにおける収益率の改善が最重要課題となっている。収益率の改善のためには比較的大規模な投資を伴うことから、投資対効果を定量的に検証する必要性が生じている。そこで、投資対効果(=投資すべきかどうか)を検証するために、第2回目の講義で学習したNPV分析(シミュレーション)の手法を用いて分析を行った。
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