curriculum

( カリキュラムの構成 )

本プログラムは、令和6年度より神戸大学大学院経営学研究科経営学専攻・現代経営学専攻(専門職大学院)、小樽商科大学大学院商学研究科アントレプレナーシップ専攻(専門職大学院)・現代商学専攻、和歌山大学大学院観光学研究科の参加によって開始します。教育プログラムの修了証は三大学共同で出す予定です。

事業連携機関として、日本全国に幅広い企業ネットワークを持つ株式会社三菱UFJ銀行、中小企業に強みを持つ株式会社日本M&Aセンター、人材育成事業に強みを持つ株式会社インソース、日本の典型的な地域課題を抱える神戸市が参加する。また連携大学(専攻)および連携機関は補助事業年度中に拡大させる方針です。
本プログラムは、対話型ビジネス価値共創人材の養成のために、3つの科目群を設定し、それぞれの科目を予定しています。


価値創発科目群

価値創発科目群は、価値の源泉となる新たなアイデアをゼロから着想し育てるための価値創発基盤科目とアイデアを事業として成立させるための新規事業創造科目から構成されます。

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価値創発基盤科目

価値創発基盤科目には、優れた起業家に共通する意思決定・思考プロセスとして注目される「エフェクチュエーション」、具体的な価値創発を多面的に学ぶ「価値創造の諸相」などの価値創発の手法に関する科目と、価値創発の基礎としての哲学・思想に関する「リベラルアーツ」、ビジネスの倫理と価値観に関する「経営倫理」、価値創発の基礎として役立つ「経営データ分析」が含まれます。これらの科目は主に神戸大学が提供します。なお、価値創発科目の提供については、神戸大学バリュースクールの協力も得る予定です。

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新規事業創造科目

新規事業創造科目には、小樽商科大学と神戸大学が提供する「アントレプレナーシップ」と「アントレプレナーファイナンス」に加えて、小樽商科大学が提供する新規事業創造領域の各論に相当する「ビジネスシミュレーション」、「ソーシャルビジネスと事業創造」、「グローバルマネジメント」、「戦略的CSR」が含まれます。
このうち、小樽商科大学が提供する「ビジネスシミュレーション」は、事業化における資金調達から市場化までをシミュレーションゲームによって学ぶチーム型学習の科目です。


社会実装科目群

社会実装科目群は、事業として価値を実現・実装し、考案された事業モデルを立ち上げて駆動させる事業モデル駆動科目と実際のビジネス課題の解決に資するビジネス課題解決科目から構成されます。

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事業モデル駆動科目

事業モデル駆動科目には、価値共創における創造的対話の考え方と具体的な実践手法について学ぶ科目を配置します。
「リーダーシップ」、「対話型組織開発」、「問題解決能力の開発」は、対話を通して事業を進める方法や組織運営の方法を学ぶ一連の科目であり、「社会実装のための価値設計」では、その実践として具体的なケースを通してアイデアを社会実装する方法を学びます。
なお併せて、事業モデルの理解を深めるためのプログラム外科目として、神戸大学では、経営学専攻(一般大学院)提供の基盤科目や現代経営学専攻(専門職大学院)提供のMBAコア科目、さらには英語教育プログラムKIMAPの科目も開講されており、その一部を小樽商科大学および和歌山大学のプログラム生にも履修可能とすることも検討しています。

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ビジネス課題解決科目

ビジネス課題解決科目には、実際のビジネス価値創造を行った事例から学ぶ科目を配置し、他の科目で修得した知識/考え方と現実の地域/社会課題をより密接に接続します。
これらの科目は、和歌山大学が提供する地域や観光に関する一連の科目「観光と地域」、「観光と文化」、「観光と経営」、「Tourism and Management」、「Tourism and Culture」と、連携機関が提供する具体的な企業や地域/社会課題を扱った「ファミリービジネス」(三菱UFJ銀行)、「M&A戦略」(日本M&Aセンター)、「人的資本経営」(インソース)、「地域課題と経営」(神戸市)などが予定されています。

これらの科目では、実際の価値共創の難しさやプロセスの実例を通して、価値創発から社会実装までのプロセスとそこでの課題を理解するとともに利害関係者との協働の実際について学ぶことになります。

自治体や企業と連携する科目は、、それぞれのテーマの中で地域/社会課題を扱うように設計し、参画している神戸市は、豊かな自然環境や多彩な文化、多様な価値観が融合する大都市である一方、人口減少・少子高齢化の加速に伴い、まちづくり、環境、教育、防災などの分野で様々な地域課題を抱えており、これらの課題をテーマにした科目提供を予定しています。
この科目群は、連携企業・自治体を拡大することで、さらに充実させることが可能で、北海道下や和歌山県下の企業や自治体を含めて、本プログラムもその方向を目指しています。


プロジェクト科目群

プロジェクト科目群は、ビジネス価値共創(Business Value Co-Creation:BVCC)に関するチーム型学習の科目群で、BVCC演習とBVCCインターンから構成されます。
現実の地域/社会課題に取り組むために、価値創発、社会実装といった価値共創に関わる各段階の個別の知識・スキルを、個々ばらばらにではなく、創造的対話を実践して、課題解決のために総動員することを学びます。

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BVCC演習

BVCC演習では、地域/社会課題を取り上げ、プロジェクトとして課題解決をチームで行う演習(PBL)を連携企業・自治体とともに協力しながら進めます。神戸大学、小樽商科大学、和歌山大学の教員がチームを組んで指導にあたり、学生が、ビジネスパーソンやそれぞれの地域のステークホルダーと対話しながら、実際の課題解決にプロジェクトとして取り組みます。
テーマの設定は、連携企業・自治体との共同研究の成果を活用し、プロジェクト演習の成果を研究に活かす双方向のスキームを確立します。

この演習は、地域の観光課題をフィールドワークを通して解決していく「BVCC演習(観光経営)」、地域の企業や自治体の経営課題を解決していく「BVCC演習(地域経営)」、グローバルな社会課題に関わる「BVCC演習(グローバル経営)」3科目からスタートし、プログラムの進行に合わせて科目数を増加させる予定です。
なお、「BVCC演習(グローバル経営)」は英語で提供する予定です。

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BVCCインターン

これらの演習を通じて、参加学生は、それまで学習した創造的対話の手法を実践しながら、価値創発から社会実装までの一貫したプロセスをフィールドワークや利害関係者との対話を通して経験することで、創造的対話による価値共創を実践的な能力として身につけます。
BVCCインターン*は、科目履修で学んだ知識とスキルを実際に活用しながら学ぶことを目的とします。インターンシップの規模に応じて単位認定をし、アカデミアから実社会への知識とスキルのスムーズな移行を促進します。

※BVCCインターンについては2025年(令和7年)4月以降の実施を目指し、連携機関と協議中の内容を含みます。