在学生の声:阪上 宗平
阪上 宗平
中野ゼミ
3回生(2010年4月現在)
はじめまして。閲覧ありがとうございます。経営学部に興味をもってくれた受験生のみなさんに、在学生という立場からの自らの経験談を聞いていただくことになりましたが、何か少しでもみなさんのお役に立てればと思っています。多くの人の目に触れるものを書くという経験があまりなく、幾分拙い文章になるかと思いますがどうかお赦しください。
私事ですが、僕は現在、公認会計士の資格を取得するため、専門学校にも通っています。もし、みなさんの中に公認会計士を目指している人がいれば、これを読んで参考にしていただければと思います。
高校時代について
僕は高校に入学したころから、自分の将来の職業についてぼんやりと考え始めました。仕事に関する様々な本を読んで調べていく中で公認会計士という職業を知り、魅力を感じました。数ある職業の中で公認会計士に魅力を感じた理由は、公認会計士の業務の一つである監査業務が公認会計士の独占業務であるということです。「公認会計士にしかできない仕事」に憧れを抱き、公認会計士という職業を志すようになりました。
大学選びも公認会計士になりやすい大学にしようと考えていました。そこで、受験生時代に公認会計士試験の大学別合格実績を調べてみたところ、神戸大学には、早稲田、慶応といったマンモス大学には数で劣るものの、他の難関国立大学に全くひけをとらないすばらしい合格実績がありました。また、後で詳しく書きますが、経営学部には「会計プロフェッショナル専門プログラム」というものがあり、学部が公認会計士のための勉強を支援してくれることを知りました。これらが決め手になって、僕は神戸大学の経営学部を受験することに決めました。
勉強面についてですが、皆さんに伝えたいことは一つだけです。それは、受験問題には正解が必ずあるので、諦めないで問題に立ち向かってほしいということです。なぜ今更こんなことを言うのかというと、僕自身大学生になって、「答えがあること」のありがたさを痛感したからです。
就職活動をしているある先輩がこんなことを言っていました。
「就職活動は、ある意味受験より難しいよ。勉強は、どこを間違えたのか、なぜ間違えたのかがわかる。就職活動は、どこが間違っていたのか、何が悪かったのかわからない。不採用になった理由が知りたい。」
高校を卒業して大学に進学すると、あるいは、社会に出ると、正解のない問題に多く直面します。しかし幸いにも、受験界には正解のない問題は存在しません。どんなに難しい問題にも正解は必ずありますから、諦めずに正解を求め続けてください。
大学の講義について
僕は比較的早い段階から目標が決まっていて、志望校もあまり悩まず決めることができましたが、受験生のみなさんの中には自分の夢や将来像が分からずに悩んでいる人がいるのではないでしょうか。あるいは、大きな夢など端からもたず、それなりの会社に就職して、サラリーマンとしてそれなりの給料をもらって、それなりの暮らしができればいいと考えている人もいるかもしれません。僕も、公認会計士を志す前はそんな風に考えていました。でも、経営学部の講義を聴けば、そんな曖昧な将来像を具体化することができるでしょう。経営学部の講義では、経営学の基礎理論を学ぶことができるのはもちろんですが、同時に、ビジネスの世界の「今」を知ることができます。神戸大学の経営学部の教授、講師の中には、世界的に有名な研究者や大企業の元役員、一流企業のビジネスマンなど錚々たる経歴を持った方々がいて、彼らの言葉は僕の好奇心をくすぐります。正直にいうと、僕の「公認会計士になりたい」という気持ちさえ揺るがせてしまうような刺激的な講義ばかりです。
例えば、僕が今受講している「グローバル『超競争』と日本企業の課題」という講義もその一つです。この講義は、ATカーニーというコンサルティング会社の方が毎週来てくださって、毎回異なる業界のお話を聴かせてくれます。この講義は現時点で第二回が終了したばかりですが、僕はすでにこの講義の魅力に引き込まれています。
上で述べた、会計プロフェッショナル専門プログラムについても触れたいと思います。このプログラムで実際何をするのかというと、まずは簿記を学びます。入学した年の6月に簿記三級、11月に簿記二級の合格を目指します。この簿記の授業は、専門学校から招かれたプロの講師の方が基礎から丁寧に教えてくれるので、しっかり授業を聞いていれば簿記二級の資格を取ることは難しくありません。また、この簿記の授業自体が経営学部の講義となっているので、簿記の資格を取りつつ単位も取得でき、一石二鳥です。
簿記の資格は公認会計士の勉強の基礎となるだけでなく、それ自体が非常に価値のあるものですから、公認会計士を目指さない人でも簿記の授業を受けてみることをお勧めします。
学生生活について
冒頭でも述べたように、僕は、公認会計士の資格を取得するために専門学校にも通っています。いわゆる、「ダブルスクール」です。ダブルスクールを始めたのは、一回生の10月でした。それまでは、特に何かに打ち込むわけでもなく、大学の講義を受け、塾のアルバイトをして過ごしていました。今思えば、この時期に何か大学生らしいことをしておけばよかったと思います。大学生になると、それまでに比べて自由な時間が格段に増えます。そういった時間を有効に活用できるように、高校の時から何かやりたいことを考えておくのもいいと思います。
ダブルスクールを始めてからは忙しくなったため塾のアルバイトはやめ、週一で家庭教師のアルバイトを始めました。そこからはもう、勉強の毎日です。ダブルスクールを始めると、それまでと比べてかなり忙しくなって、サークルに参加したり友人と遊んだりする時間が減ります。でも、大学生活の中で友人との時間はとても貴重なものだと思います。僕の場合は、勉強の合間に談笑したり、たまに息抜きに付き合ってもらったりと、様々な場面で友人に支えてもらっています。ダブルスクールを考えている人は、自分が辛い時に支えてくれる友人(できれば、同じ道を志す友人)をつくるようにしてください。特に、入学して間もないころが勝負だと思います。新入生歓迎イベントが多く催されているはずですから、積極的に参加してください。僕はこの頃に、幸いにも良い友人に巡り会えたおかげで、期末試験等のつらい時期を乗り越えられました。今でも本当に感謝しています。
最後に
最後まで読んでいただいてありがとうございました。何かお役に立てたでしょうか。
これから受験という険しい壁に立ち向かうみなさんに、最後に一つだけ伝えたいことがあります。それは、あなたを支えてくれているすべての人たちに対する感謝の気持ちを忘れないでほしいということです。受験は、決して一人でするものではありません。陰ながら支えてくれている、両親や先生、友人たちがいます。今の僕があるのも、陰で支えてくれた人たちのおかげだと思っています。本当に思っています。特に、両親への感謝は言葉にしきれないほどです。
長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。これを読んで少しでも経営学部に興味を持っていただければ、これ以上のことはありません。
皆さんの努力が実を結ぶことを心から祈っています。