善如悠介卓越教授就任記念シンポジウム 「ビジネスプラットフォームの革新」を開催しました
日時・参加者数
2022年11月3日(木)
- 出光佐三記念六甲台講堂対面参加:72名
- オンライン視聴:141名
シンポジウム詳細はこちらをご覧ください。
開催内容
2022年11月3日(木)に神戸大学出光佐三記念六甲台講堂において、善如悠介卓越教授就任記念シンポジウム「ビジネスプラットフォームの革新」が開催されました。本シンポジウムは、神戸大学大学院経営学研究科の善如悠介氏が神戸大学高等学術研究院卓越教授に就任したことを記念し、開催したものです。
シンポジウムでは、まず木戸良明理事・副学長・高等学術研究院長による開会挨拶が行われました。木戸理事・副学長からは、神戸大学高等学術研究院および若手卓越教員制度の概要について、そして善如教授の略歴およびこれまでの研究活動について説明がありました。続いて、國部克彦経営学研究科長による挨拶が行われました。國部研究科長からは、今回のシンポジウム企画の意図および、システムとプラットフォームの違いについて説明した上で、今後、神戸大学社会科学系部局としてビジネスプラットフォームの国際的研究拠点の形成を目指していくとの展望が語られました。
木戸理事・副学長、國部研究科長からの挨拶の後、善如悠介卓越教授による基調講演が行われました。本講演では、まずプラットフォームの基本的な仕組みや特徴について実際の企業の事例を用いて説明し、既存の流通システム(パイプライン型サプライチェーン)との違いは何か、プラットフォームの何が新しいのかについて解説がされました。善如教授は、プラットフォームは我々の生活に非常に便利なサービスを提供しているが、一方でプラットフォームによってブラックボックス化されている面もあり、より良い社会を作っていくためにも、その中身を解明していくための研究を続けていくことが重要であると語られました。
その後、神戸大学大学院経営学研究科の水谷文俊教授をモデレーターに、大阪大学社会経済研究所の松島法明教授、神戸大学学長補佐・大学院経営学研究科の南知惠子教授、神戸大学大学院法学研究科の泉水文雄教授に、善如悠介卓越教授を加えた4人をパネリストとして、パネルディスカッションを行いました。パネルディスカッションでは、まず水谷教授が本討論の趣旨説明を行った上で、松島教授、南教授、泉水教授の3名より、それぞれの専門分野からプラットフォームに関する重要な論点についてコメントをいただきました。松島教授からは解決しなければならない課題の1つとしてただ乗りの問題がある点、南教授からは需要者と供給者のマッチングがプラットフォームによって劇的に変わったことによる新たな課題、泉水教授からは消費者保護の観点によるプラットフォームの法的責任の問題およびプラットフォームに集約される消費者データの取り扱い上の問題について指摘が行われました。その後、水谷教授より「ただ乗り問題について」、「AIとカルテルについて」、「プラットフォームと既存の流通システムとの共存は可能か」といったトピックについて質問が投げかけられ、パネリストによる議論が取り交わされました。また、会場からも様々な質問があり、パネリストとの間で活発に議論が行われました。
本シンポジウムは対面、オンラインを合わせて213人の出席者にご参加いただき、大変盛況な会となりました。最後に、本シンポジウムは、神戸経済同友会、神戸市、神戸商工会議所、神戸新聞社の後援をいただき開催するに至りました。ここに厚く御礼申し上げます。