第六版 会計学辞典


著者名 神戸大学会計学研究室 編
タイトル 第六版 会計学辞典
出版社 同文舘出版 2007年7月

書評

半世紀を超える歴史を有する会計学の大辞典、10年ぶりの大改訂

1955 年に刊行された本書の初版は、当時のわが国に類書をみなかった体系的で包括的な会計学の大辞典であった。幸いにして本書は学界と実務界の双方から高い評価をもって受け入れられ、1966年に『新会計学辞典』、1976年に『第三版 会計学辞典』、1984年に『第四版会計学辞典』、さらに、1997年に『第五版会計学辞典』として、ほぼ10年の間隔をおいて内容を全面的に改訂・刷新しながら刊行が継続され、本年8月にその『第六版』を刊行するに至った。

会計学の研究領域そのものは、初版刊行時から半世紀を超えた現代において、多岐にわたり拡大かつ分化するとともに深化している。『第六版』の編集にあたっても、最近の会計学の研究動向を反映させるべく、解説項目の編成の基礎となる「体系目次」の大分類中に「社会環境会計」と「公会計・非営利組織会計」を新たに設け、以下の14の大分類のもとに、それぞれの大分類毎に複数の中分類を設けることにより、個々の解説項目を一定のまとまりある形に整序するように努めた。
(1) 会計学一般      (2) 財務会計      (3) 簿  記
(4) 原価計算        (5) 管理会計      (6) 監  査
(7) 税務会計        (8) 国際会計      (9) 会 計 史
(10) 財務諸表分析    (11) 社会環境会計  (12) 公会計・非営利組織会計
(13) 会計法規・準則等  (14) 会計学者・会計団体

さらに、財務会計基準の新たな制定主体としての企業会計基準委員会 (ASBJ) の設立、あるいは、企業会計を規制する商法―会社法、証券取引法―金融商品取引法、および、税法という三つの法体系の大きな変革に代表される近年のドラスティックな制度改革に対応すべく、上掲の「財務会計」や「監査」、「国際会計」、「税務会計」などの大分類を中心に、既設項目の解説内容の更新や多くの新規項目の追加等を行った。また、執筆者についても大幅な交替を図り、学界や実務界の第一線で活躍されている中堅・若手の方々に新たに執筆陣への参加をお願いした。その結果、合計387名にのぼる執筆者による総計4541の解説項目を擁する、わが国の会計学の現代的学術水準を反映した『第六版会計学辞典』を刊行することができた。

この『第六版』が従来の版と同様に学界や実務界などで必携の書として有効に活用されることを願って、本欄に紹介させていただくことにした。