関わりあう職場のマネジメント

著者名 鈴木竜太 著
タイトル 関わりあう職場のマネジメント
出版社 有斐閣 2013年2月
価格 2625円 税込

書評

本書は、目標を共有し相互依存的に働く職場において、他者を助ける行動ややるべき事をきっちりこなす行動、そして仕事において積極的に創意工夫をする行動がもたらされることを実証的に研究した学術研究書です。本書は組織行動論、経営管理論の学術書であるため、組織行動論で用いられる学術概念や分析手法あるいは、公共哲学における議論を用いながらこの点について検討を進めています。そのためこの分野に詳しくない実務家や学生にはやや読みにくいかもしれません。しかしながら、そのメッセージはきわめて実践的でもあります。専門書、学術書ということで敬遠されがちではありますが、このタイトルに興味をもたれた方にはぜひ手に取ってみてください。

    目次
    序章 支援・勤勉・創意工夫をもたらすマネジメント
    第1部 関わりあう職場への注目
     第1章 職場で関わりあい、とことんやる:タマノイ酢のケース
     第2章 協働と秩序と自律:公共哲学の視点から
    第2部 経営学における関わりあう職場のマネジメント
     第3章 上からのマネジメントと下からのマネジメント:経営管理論における位置づけ
     第4章 支援・勤勉・創意工夫をもたらすメカニズム:組織行動論における位置づけ
    第3部 関わりあう職場のマネジメントの実証分析
     第5章 分析フレームワークと調査概要
     第6章 関わりあう職場と支援・勤勉行動
     第7章 関わりあう職場と創意工夫行動
     終 章 関わりあう職場とそれを育む組織

前の記事

Nuclear Disaster at Fukushima Daiichi

次の記事

日産V-upの挑戦