中国総覧(2005~2006年版)


著者名 黄りん 著(第4編・第9章担当) 財団法人霞山会 監修 中国総覧編集委員会 編集
タイトル 中国総覧(2005~2006年版)
出版社 ぎょうせい 2006年6月
価格 14286円 税別

書評

『中国総覧』は、昭和29(1954)年、アジア政経学会が中国研究者をはじめ、広く実務に携わる人々のために、中国問題の正しい理解の一助として刊行したものである。昭和53(1978)年から隔年に刊行している。

中国に関するおびただしい書物が出版されているが、そのなかから良書を選び、中国問題を正しく理解することは容易な課題ではない。本書のような総覧は、中国問題を幅広く、かつそれぞれの分野やテーマに関する最新の情報を盛り込みながら、ある程度の深みまでそのテーマを解説している。実務に携わる人々にとって、中国研究への入口として、また、中国問題を多面的に捉える参考書として、本書は非常に役に立つものである。

著者が執筆した第4編「経済と産業」の第9章「第3次産業」では、最新のセンサス統計資料によって、中国の小売市場とその他サービス業の現状が示されている。2004年と2005年では、中国の小売市場は国民総生産(GDP)の成長率を超える13%の成長を維持し、第3次産業の市場規模が拡大している。過熱する鉄鋼や不動産業への投資を抑制するなかで、持続的な経済発展を牽引する成長分野として、消費、とくに小売業と飲食業を含めたサービス産業の成長が期待されている。

先進国の経験では、エンゲル係数の低下とともに外食への消費支出が増える。一人当たり年間外食支出が20ドルしかない中国では、都市住民のエンゲル係数の変化から見て、今後10年間、中国の外食業が年間10%以上のスピードで拡大すると予測されている。また、その他サービス業のなかでも、クリーニング、学習塾、ガソリン・スタンド、家事サービス、自動車整備業、理容・美容などの業種が急成長している。

目次

第1編 政治

第2編 軍事

第3編 対外関係

第4編 経済
第1章 マクロ経済管理
第2章 経済制度
第3章 人口問題
第4章 労働・社会保障
第5章 科学技術
第6章 工業
第7章 エネルギー
第8章 農業
第9章 第3次産業
第10章 交通・運輸
第11章 財政・金融
第12章 地域経済
第13章 対外経済関係
第14章 環境問題

第5編 社会

第6編 台湾