企業の錯誤/教育の迷走―人材育成の「失われた10年」
著者名 | 青島矢一 編 加登豊 著(第4章担当) |
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タイトル | 企業の錯誤/教育の迷走―人材育成の「失われた10年」 |
出版社 | 東信堂 2008年8月 |
価格 | 1800 税別 |
書評
バブル景気崩壊後の約10年にわたる景気低迷期は、しばしば「失われた10年」と表現される。この時期には、それまで日本が誇りとしてきた「人の質」が問題視され、日本の教育・人材育成システムのあり方についてさまざまな改革が実行された。学校教育では、個性重視の教育が提唱される中、「ゆとり」教育が実行に移された。企業の人材育成・管理では、日本型経営からの脱却を標榜して、成果主義賃金やMBO(目標管理制度)、コンピテンシー・マネジメントなどの米国型の手法が導入された。しかし、これらの改革は必ずしも期待した成果を上げてきたとは言えない。なぜなのか。
こうした問いに答えるために、「失われた10年」の間に行われた、教育・人材育成システムの改革の実態を記述して、その特徴を明らかにすることが本書の目的となっている。本書のうち第4章「日本企業の品質管理問題と人づくりシステム」の執筆を加登が担当した。
目次
序章 失われた10年と人材育成・教育システムの改革(青島矢一)
第1章 学校教育の迷走(苅谷剛彦)
第2章 企業における人材マネジメントの迷走(石川淳)
第3章 個別教育システム間での不整合(筒井美紀)
第4章 日本企業の品質管理問題と人づくりシステム(加登豊)
終章 全体間の欠如と個性の罠(青島矢一)