財務会計講義[第5版]


著者名 桜井久勝
タイトル 財務会計講義[第5版]
出版社 中央経済社 2003年
価格 4300円 税別

書評

 最近の数年間において、日本の会計制度はめまぐるしく改正を重ねてきました。着々と進行する金融ビッグバンのもとでは、投資家に自己責任が求められるため、その前提として企業の実態をよりいっそう的確に表す透明度の高い財務諸表の公開を促進すべく、会計基準の整備がはかられてきたのです。

第5版への改訂にあたっては、商法施行規則の改訂、委員会等設置会社制度の新設など、商法に関連する最新の改正を織り込むとともに、固定資産の減損会計や、1株当たり利益の算定基準も解説しています。また、連結会計、時価会計、キャッシュ・フロー計算書、退職給付会計、税効果会計、株式額面制度の廃止、法定準備金制度の改訂、自己株式の規制緩和なども、旧版の解説を引き継ぎ、さらに充実させました。

本書は、著者が神戸大学で開講する財務会計の講義用のテキストとして出版したものですが、企業の会計を細部まで体系的に理解しようとするビジネスマンにも有益です。また公認会計士・税理士・証券アナリストなど、各種の資格試験の受験用参考書としても役立つように配慮しています。