経営理論と実践〔経営学史学会年報 第16輯〕
著者名 | 経営学史学会 編 上林憲雄 著(第6章:「経営学の研究者になるということ」担当) |
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タイトル | 経営理論と実践〔経営学史学会年報 第16輯〕 |
出版社 | 文眞堂 2009年5月 |
価格 | 2700円 税別 |
書評
本書は、経営学史学会第16回大会(2008年5月16~18日、於・中央大学)での研究発表とディスカッションをまとめたものです。本大会では、統一論題として「経営理論と実践」が設定され、経営理論の実践性と経営学教育・ビジネス教育を巡り、活発なディスカッションが繰り広げられました。
サブテーマ1「経営理論の実践性」に関しては、米独日の各国における経営学の史的展開と現代的課題について、統一論題報告者が発表当日の議論を踏まえて執筆しています(第1章~第3章)。このサブテーマ1での“実践性”の捉え方の異同が、経営学をいかように捉え、どういった人材を育成するのかという点に反映されることから、サブテーマ2「経営学教育と経営教育」では、学部レベル教育(第5章)、研究者を育成する一般大学院教育(第6章)、社会人教育を担当するビジネススクール教育(第7章)という流れで、統一論題報告者の議論が要約されています。
本書を通じて、各国における経営学の学問的特性の相違がどのようなものか、また我が国において、学部レベル・一般大学院レベル・MBAレベルのそれぞれで、どのように工夫がなされて教育・人材育成が行われているかについての一端を知ることができます。経営学の領域で、研究者になることを目指す諸氏には、上林の執筆した第6章を是非ご一読いただきたいと考えています。
目次
巻頭の言
趣旨説明
経営理論と実践
第1章 ドイツ経営学とアメリカ経営学における理論と実践(高橋由明)
第2章 経営理論の実践とプラグマティズム(岩田 浩)
第3章 ドイツの経営理論で、世界で共通に使えるもの(小山明宏)
第4章 現代CSRの基本的性格と批判経営学研究の課題・方法(百田義治)
第5章 経営“共育”への道(齊藤毅憲)
第6章 経営学の研究者になるということ(上林憲雄)
第7章 日本におけるビジネススクールの展開と21世紀への展望(高橋文郎・中西正雄・高橋宏幸・丹沢安治)
論攷
文献
資料