会計の専門職業人になるわけですので、まず簿記に取り組みます。簿記には 日本商工会議所の検定試験がありますので、3級から挑戦し、3級に合格すると、2級に挑戦します。この2級に合格すると、公認会計士試験の足場ができたことになります。簿記検定試験の1級にも合格しておくのは望ましいことですが、2級のレベルからでも、公認会計士試験に挑戦できます。簿記の学習で大切なのは、記帳練習です。速く、正確に問題を解くことが要求されますので、電卓を叩いて、何度も例題を解いてみる必要があります。
簿記が一応のレベルに達すると、財務諸表論、管理会計論、監査論と、会計学 関連科目に学習を拡げていきます。しっかりしたテキストを正確に読んで、基礎を固めることが大切です。過去問の検討などは、その 後のことです。
会計科目の次は、企業法、租税法というように範囲を広げます。経営学、経済学、民法、統計学は選択科目なので、何を選択するか決める必要があります。時間のやり繰りが大変になりますが、いずれも基本的な知識が大切ですので、テキストを熟読して、基礎概念をしっかり 身に付けます。いたずらに「試験委員対策」ばかりをすすめるのは、感心できません。
公認会計士試験には、短答式と論文式の2つがありますが、2つはセットに されていますので、両方に合格することを狙います。前者が総点数の70%を、後者が52%を基準にして、公認会計士・監査審査会が相当と認めた得点比率が合格となりますので、どの科目も、このラインを割り込まないことが大切です。
公認会計士試験の準備では、実際には専門学校がよく使われています。 しかし、受験科目については大学の講義も大いに役立つはずですので、自分で計画を立てて、うまく利用するのがよいでしょう。