センター長挨拶
「中小企業のM&Aに関する研究・教育を行い、産官学金連携のプラットフォームを提供する。」
中小企業・小規模企業は、日本の雇用の7割、企業数の99%超を占める、極めて重要な存在です。しかし近年、少子高齢化に伴う後継者不足や、地域経済の縮小による需要減少などを背景に、多くの企業が事業存続の危機に直面しています。また、存続が可能な企業であっても、事業の成熟化や生産性の低迷を背景に、新たなビジネスへと転換する必要性がこれまで以上に高まっています。
こうした課題を解決するための有力な手段の一つが、M&A(合併・買収)です。第三者承継を円滑に進めるため、あるいは新たな事業分野へ進出しシナジーを創出するために、M&Aをいかに戦略的かつ適切に活用するかが問われています。
当センターは、中小企業のM&A(中小M&A)を対象として、経営学の理論および実証に基づく研究を行い、中小M&Aを推進するうえで必要となる実務的・制度的課題に関する知見を体系的に蓄積します。また、その研究成果を基に、広く社会に向け教育・情報発信を積極的に行っていきます。さらに、シンポジウムやセミナーの開催を通じて、中小M&Aに関わる多様なプレーヤーが一堂に会し、知見や経験を互いに共有・議論する場を提供します。
こうした活動を通じ、後継者不足、地域経済の衰退、さらには日本経済全体の成長力低下といったさまざまな社会的課題の解決に貢献していくことが、本センターの使命です。
令和8年4月
中小M&A研究教育センター長
神戸大学大学院経営学研究科 教授
内田 浩史