過去の神戸大学MBA公開セミナー
第33回:2019年6月12日(水)18:30~19:45
医薬品開発におけるアウトソーシングのリスク発生メカニズムの究明
発表者:南 裕二(2018年度加護野忠男論文賞受賞者、神戸大学MBA修了生)
場所:神戸大学梅田インテリジェントラボラトリ(梅田ゲートタワービル8階)
7月の神戸大学MBA公開セミナーでは、本学MBA修了生で、2018年度加護野忠男賞受賞者の南裕二氏が、受賞論文のエッセンスを語ります。
日本の製薬業界では薬価制度の見直し、後発医薬品の普及、医師へのアクセスの制限など大きな構造的変化が起きており、イノベーティブな医薬品を創出することが事業拡大のために必要となっています。
南氏が所属する大手製薬メーカーでは、研究開発部門の組織変革を行いました。この変革により研究開発ポートフォリオを見直すとともに、臨床開発においてオペレーション業務を外部に委託し、経営資源を戦略に集中させることで、業務効率の改善、グローバル化の進展、インフラコストへの柔軟性を実現することを目指しました。医薬品開発における競争力を高めるためにアウトソーシングに大きく舵を切ることになったのです。
一方、日本の大手製薬メーカーが行う臨床開発業務において、アウトソーシングはこれまで限定的な使い方しかされていません。なぜこの分野でアウトソーシングが拡大していないか、その原因を見出すことで、前例のない挑戦に対する成功への道筋が見えるのではないかと思い本研究に着手しました。
本研究では、国内製薬メーカーのアウトソーシングの実態を明らかにし、一括りで語られることの多いアウトソーシングを3つのモデルに分類しました。モデル毎に特徴的なリスク及びリスク発生メカニズムを探求し、また、実際に製薬メーカーが講じている対策を評価することで、アウトソーシングの効用を最大限に得るためのヒントを模索します。
当日のプログラムは以下です。
- 18:30-18:35 挨拶、概要説明
- 18:35-19:05 講演(南氏)
- 19:05-19:45 質疑応答
募集人数は110名です
開催場所:神戸大学梅田インテリジェントラボラトリ