四半期財務情報の公開と社債コスト
要約
近年、情報の適時性という観点から、四半期財務情報を自主的に公開する企業が注目される。制度の枠組みを超えて自発的に利害関係者に公表する会計情報は、現実にその企業自身にどのような影響を与えるのであろうか。企業が公表する会計情報のうちの四半期財務情報をとりあげ、この情報の自主的公開と、社債発行による企業の長期資金の調達コストとの関係について仮説を立て、筆者が調査した結果を本稿で報告する。
以下、Ⅱでは四半期財務情報公開の制度化への動きを概略し、Ⅲでは先行研究をレビューする。そのうえで、Ⅳでは調査のための仮説について、Ⅴでは方法を、Ⅵでは結果とその考察を記し、結論と今後の課題をⅦで述べる。
著者 | PDFへのリンク |
---|---|
増村紀子 |
(506.6KB) |