R&D企業の株式パフォーマンス-異常リターンとR&Dファクター-
要約
本研究は、多くの先行研究から報告されているR&D実施企業のプラスの異常リターンに注目し、これらの異常リターンを説明できるファクターとしてのR&Dファクターの意味について考察した。1990年から2003年までの日本のR&D実施企業を対象に分析を行なった結果、R&D集約度が高いグループにおいては、リスクを調整した後でも、統計的に有意なプラスの異常リターンが検出された。そこで先行研究を参考にし、F/Fの3ファクターモデルに、もう一つの説明変数としてR&Dファクターを取り入れた4ファクターモデルで異常リターンの除去を試みた。その結果、日本の場合においても先行研究と同様の結果が得られ、高R&D集約度企業におけるR&Dファクターの意味は確認された。
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鄭義哲 |
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