日本における会社制度に関する歴史的研究の批判的検討

要約

日本における経営史・経済史研究において、わが国で成立した会社がどの様にとらえられてきたのか。これまでわが国において成立した会社は資本の集中・糾合の形態であり、これら資本の提供者が支配するいわゆるアングロ・サクソン型の株式会社と考えられてきた。本稿は会社制度に関する従来の諸研究が持つこの様な会社理解が深刻な偏向・誤謬を含む可能性を検討し、どの様にすれば、この様な偏向・誤謬を回避しながらも、新しい会社制度研究を展開しうるか、またどの様な理論的意義が期待されるかについて明らかにしている。

著者 PDFへのリンク

柴田淳郎

閲覧不可