現代管理会計研究の方法論上の特徴と諸問題 Zimmerman論争をめぐって
要約
Journal of Accounting and Economics誌に掲載されたIttner and Larcker(2001)に対するZimmerman, J, Lのコメント論文(Zimmerman,2001)は、管理会計研究と研究方法論についての重要な論争を引き起こした。
本稿では、これらの論争の全体像を明らかにし、問題の所在、各論者の主張とその背景にある立場を整理する。レビューの対象となるのは、論争の発端となったZimmermanの論文と、European Accounting Review誌に掲載された一連の反論論文である。
管理会計の有用性の喪失(レレバンス・ロスト)が指摘されてから20年近くが経過しようとしている現在、我々がZimmerman論争と呼ぶ一連の議論は、これまでの管理会計研究を振り返る上でも有用である。そこで、レビューを踏まえて、現代の管理会計研究の特徴を研究方法論上の諸問題を併せて検討し、今後の管理会計研究のあり方を示す。
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加登豊 大浦啓輔 新井康平 |
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