反省する制度派組織論の行方:制度的企業家から制度ロジックへ

要約

1990年代以降, 制度派組織論は独自の理論体系を作りながら経営学の国際的な舞台を賑やかしてきた. だが, その歴史は批判と反省に満ちていた. 制度化された主体の同質的把握を退け, 内生的な制度変化の論理を探求する理論的課題に対し, 制度と主体, 安定と変化, 象徴と物質といった実体二元論を繰り返してきたからである. 本稿は, 制度論者による論争の本質を振り返りながら, 近年に注目を集める制度ロジックの含意を検討する.

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松嶋登

早坂啓

上西聡子

浦野充洋

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