技術の社会的形成の展開:MAISアプローチ

要約

小論は、技術現象の形成(再形成=持続)プロセスを、行為主体、制度的・構造的要因、物的存在の相互作用という視点から明らかにしようとする技術の社会的形成アプローチが、技術現象以外の社会現象の形成(再形成=持続)プロセスの解明にも適用範囲を拡大できると主張するものである。その独自の視点=意義について、「構造化理論」と「アクターネットワーク理論」との位置づけから明らかにした。物的存在の作用について意識的に目を配るとともに、行為主体と物的存在との区別、物的存在と制度的・構造的要因との区別こそが、その独自の視点=意義である。分析対象を技術以外の社会現象にまで広げるにあたり、この研究アプローチの名称をMAISアプローチとした。

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原拓志

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