経営学のフロンティアシリーズ1,2
著書名 | 奥林康司 稲葉元吉 貫隆夫 編著 |
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タイトル | 経営学のフロンティア1 「NPOと経営学」 |
出版社 | 中央経済社 2002年10月 |
価格 | 2800円 税別 |
書評
わが国においては、平成10年12月1日より施行された「特定非営利活動促進法」により、NPOに対する社会的関心が高まってきた。その契機は阪神淡路大震災をきっかけに形成された各種のNPO団体であるとも言われている。しかし一般にこれまで研究されてきたNPOはこの法律により認められた法人のみならず多様な組織を含んでいる。NPOには多様な活動が含まれ、社会的認知度が低い組織もあり、経営上もいろいろな問題を抱えている。NPOに関する学会も設立され、多様な学問分野から研究が始まったばかりである。
本書では経営学の視点からNPOが抱える諸問題を体系的に整理し、その解決の糸口を見つけようとするものである。
目次
序 章 本書の課題と構成(奥林康司 神戸大学大学院経営学研究科教授)
第1章 NPOセクターと市民民主主義
第2章 企業とNPOのフォア・フロント -「NPOと経営学」その新しい課題-
第3章 福祉NPO固有の社会的機能とそれを可能にするためのマネジメント
第4章 病院経営の非営利的側面 -NPOとの比較から経営学的諸問題を検討-
第5章 NPOの経営学の構築-マーケティングを中心として-
第6章 NPOにおける経営管理の困難さについて
タイトル | 経営学のフロンティア2 「環境問題と経営学」 |
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出版社 | 中央経済社 2003年5月 |
価格 | 2800円 税別 |
書評
環境問題それ自体は地球や地域における大気や水の汚染、温暖化や砂漠化の進行など、自然科学にかかわる問題であるが、その原因が現代社会における生産と消費のあり方に求められる以上、環境問題への取組みは企業経営の変革を迫るものであり、経営学に対して重い課題を投げかけるものである。
本書の目的は、市場経済がグローバル化する現在の状況のもとで環境問題に対処するために企業やNPO、地方自治体の経営実践においてどのような取組みがなされているのか、また経営学として環境問題や環境経営をどのように捉えるのか、それぞれの視点で論じようとするものである。
目次
序 章 環境問題と経営、経営学 -“循環の3S(スモール、ショート、スローな循環)” の提唱-
第1部 実践編
第1章 環境活動による企業価値の創造-宝酒造の環境経営-
第2章 環境配慮への取組み-キヤノンの環境経営-
第3章 消費者の目から見た環境問題-生活協同組合コープこうべの経験-
第4章 都市の持続可能性と行政の役割-西宮市の環境行政-
第2部 理論編
第5章 地球温暖化問題への対応-再生可能エネルギー利用の拡大-
第6章 循環型社会と経営革新-企業の環境行動を中心に-
第7章 環境問題と経営のパラダイム転換-これまでの限界とこれからの指針-
第8章 環境経営学の展望-環境経営の課題と地球環境問題のトリプルジレンマ-
第9章 環境会計の現状と課題-企業経営に役立てるためには何が必要か- (國部 克彦 神戸大学大学院経営学研究科教授)