財務政策と企業価値 -エージェンシーモデルとシグナリング・モデルによる企業財務の分析-
教官名 | 砂川 伸幸 助教授 |
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タイトル | 財務政策と企業価値 −エージェンシーモデルとシグナリング・モデルによる企業財務の分析− |
出版社 | 岩波新書 2000年2月 |
価格 | 5200円 税別 |
書評
"アメリカ企業は負債による資金調達を株式調達より好む"という現象をご存知だろうか。アメリカの株式市場を対象に行われた多くの実証研究は,社債発行後の株式収益率が株式発行後の収益率を上回ることを報告している。最新の企業財務理論では,この現象を企業関係者間の利害対立を考慮したモデル(エージェンシー・モデル)や企業とマーケットの間に情報が偏在するモデル(シグナリング・モデル)を用いて議論する。本書は,公募増資の実施,転換社債の発行,自社株買入れ,債務免除,グループ金融など現実に観察される企業の財務行動をエージェンシー・モデルとシグナリング・モデルの枠組みを用いて議論し,それらの財務行動が株価にどのような影響を与えるかを分析している。