稼ぐ仕組み


著者名 小川進
タイトル 稼ぐ仕組み
出版社 日本経済新聞社 2003年
価格 1600円 税別

書評

『稼ぐ仕組み』は日本の卸売企業についての本です。この本では問屋中抜き論が40年間にわたって言われ続ける中、どうしてある特定の問屋が生き残り、しかもその存在感を高めることができたかについて明らかにしたものです。

本書はそういった流通について考えるという視点とは別に企業はどのように自己変革を行っていくのかという点についても考えていただける素材を提供するものでもあります。

読者の方々には、いかに自己変革が難しいか、自己変革を成し遂げる企業はどのようなところが他の企業と違っているのか、といった点について考えていただけるのではないかと思っています。

出版後の反応も概ね良好です。発売後2週間で増刷が決まりましたし、「これまで問屋について学生に講義するときに適切な具体例がなかなかなかったので困っていたが、この本のおかげで講義がしやすくなった」といった先生方からのご意見もいただいています。

筆者としては、本書を流通業界に携わる方だけでなく企業経営にかかわる多くの方や経営学者の方にお読みいただければと願っています。

目次

序章 不況に直面しても一貫して成長を遂げている会社
第1章 先を見据え、よりよく変化する-消費起点の経営
第2章 顧客を特化し、ともに成長-絞り込みの経営
第3章 「自社ならではのやり方」で-店頭支援の経営
第4章 「弱さの強さ」を武器に飛躍-協働の経営
第5章 退路を断ち、技を磨く-売り方革新の経営
第6章 道がなければ自らつくる-一点突破の経営
第7章 稼ぐ仕組みはどうつくられたか