「行動保険学」再考
要約
アブストラクト:伝統的な保険経済学は新古典派経済学の手法を以て精緻な論理的帰結を導出している。だが、これらの帰結は、現実の保険市場の有り様を説明するには、余りに抽象的に過ぎた。そのため、保険学の予想とは異なる少なからぬアノマリー(異常例)が放置されて来た。本稿では、この問題を解決するため、行動経済学により構築された「行動ファイナンス」に倣い、経済主体に課される条件を緩和したいわば「行動保険学」の構築の必要を説く。このことは、伝統的保険学のパラダイム・シフトを意味する。
キーワード:アノマリー、行動経済学、「掛け捨て」嫌い、パラダイム・シフト
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高尾厚 |
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