わが国株式市場における株価の長期パフォーマンスの測定方法の評価―BHAR法とCTP法の検証―
要約
本稿では,わが国株式市場のデータを用いて,様々な観点から長期の株価パフォーマンスの測定方法を評価した。分析の結果,日本市場において,最もバイアスが少ない方法はカレンダータイム・ポートフォリオ法(CTP法)であることが明らかになった。しかしながら,この方法を用いた場合も,イベントが共通した企業特性を持つ場合,誤った結果を導く可能性は完全には排除できない。この結果から,長期パフォーマンスの検証を行う場合はイベント企業の企業特性を把握し,様々な角度から分析を行うことが必要であることが分かった。
著者 | PDFへのリンク |
---|---|
山口聖 |
(562.9KB) |