日本物流業のグローバル競争
教官名 | 宮下 國生 教授 |
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タイトル | 日本物流業のグローバル競争 |
出版社 | 千倉書房 2002年4月 |
価格 | 3800円 税別 |
書評
国際物流は、グローバル化、情報化、規制緩和の流れの中で、大きな変革を遂げている。その結果、製造業・流通業の物流戦略は、ロジスティクス・コンセプトの下で次第に高度化し、現在はそれらがサプライチェーン・マネジメント(SCM)の中に組み込まれ、企業のビジネスモデルを差別化する手段として利用されるようになっている。特に本書では、製造業・流通業のロジスティクス行動が高度化する過程を、物流業のそれへの対応過程と対比しつつ考察しており、ロジスティクスの歴史的・制度的発展プロセスの理解を促進するのに資するであろう。その中で日本の物流業がロジスティクス対応からサプライチェーン対応に移るプロセスにおいて展開するグローバル競争にスポットを当て、そこに見られる顧客満足対応型の革新的戦略効果の萌芽現象に注目して、この現象が日本物流業のグローバル競争優位性にどのようにつながっていくのかを論じようとしている。