MFCAを用いたサーキュラーエコノミーへの対応 ―太陽光発電事例を用いた中小企業への展開―
2022・06
要約
マテリアルフローコスト会計(MFCA)は、製造プロセスにおけるマテリアルのフローとストックを捕捉し、そのフローから生じるロスを物量単位と貨幣単位の両方で評価して資源生産性を高める手法である。一方、欧州を中心に、経済の構造を循環型に転換するサーキュラーエコノミーという政策が展開されており、これは経済全体を循環型に転換するためのコンセプトである。この実現のために多くの手法が活用されているが、経済と環境を両立させる手段はまだ十分に開発されてはいない。また、現在の地球環境の最重要テーマである気候変動問題に対処し、サーキュラーエコノミーを促進するため太陽光発電の重要性は非常に高まっているが、この製造によって環境負荷を増加させてはならず、この観点からMFCAの活用可能性は大いにある。特に中小企業にとって有効なものである。このような問題意識に立って、拡張型MFCAという新たなフレームワークを考案し、それをサーキュラーエコノミーや太陽光発電に適用した場合の可能性について検討を行った。
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末次 憲一郎 |
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